「コビトさんと作る、夏休みの”らしさ”」
― 我が家だけの夏休みのカタチ―

今年の夏は、これまでとは少し違う夏になりました。
保育園、小学校、中学校。
今年からコビトさんたちは、それぞれ別々の場所へ通っています。
運動会や発表会、参観日も、それぞれ三回づつ。
シングルマザーの我が家では、
そのすべてに一人で参加します。
そして夏休みも、年齢の違う三人を連れて、
テーマパークや遠くへ出掛けることは、
私にとって決して簡単なことではありません。
「みんなを連れて行ってあげたい。」
そう思いながらも、諦めなければならないことも、
正直たくさんあります。
でも、だからこそ見える景色もあるのではないか…。
そんなふうに思えるようになりました。
3年目の∗atelier eni∗が大切にしたい「あた-らしさ」は、
何か新しいことを始めることではなく、
「らしく在ること」。
だから今年は、
「行けない夏」ではなく、
「私たち”らしい”夏」をつくってみようと思いました。
作品づくりを通して、
一緒に考え、一緒に挑戦し、一緒に学ぶ。
我が家の夏休みは、親が教える時間ではなく、
親子が一緒に育ち合う時間。
そんな夏が始まりました。

その最初の一歩となったのが、
夏休みに入ってすぐに清里駅の待合室で開催した
「eni to kobito2」でした。
駅という場所で作品を並べることも初めてでしたが、
意識的にコビトさんたちと一緒に、
その場の景色を見つめ、考え、動いてみた時間となりました。
目の前には、八ヶ岳の自然を楽しみに訪れたであろう、
たくさんの観光客の方たち。
けれど、その多くがスマートフォンを見ながら足早に通り過ぎていきます。
「どうしたら、少しだけでも足を止めてもらえるかな。」
そんなことをコビトさんたちと一緒に考えました。
作品の並べ方を変えてみたり、声の掛け方を考えてみたり。
「これならどう?」
「じゃあ、やってみよう。」
誰かが用意した正解を学ぶのではなく、
目の前で起きていることを見て、
自分たちで考え、相談して、試してみる。
正解のない問題に体当たりするような感覚は、
学校でも、家庭でも、なかなか経験することのできない、
特別な学びの時間となりました。
そして、その時間の中で、もう一つ印象に残ったことがあります。
「せっかく景色を見に来たのに、スマホばかり見ている人が多いね。」
そんな一言を、コビトさんたちが口にしたことでした。
もちろん、調べものをしていたのかもしれません。
大切な連絡をしていたのかもしれません。
だから、それが良いとか悪いとか、そんな話ではありません。
ただ、その言葉をきっかけに、
私たちは、自分がここへ来た目的を、
案外簡単に見失ってしまうことがあるのかもしれない。
身近にある素敵な景色や空気、時間、思い出を
素通りしてしまっているのかもしれない。
そんな風に、自分ごととして考え、
それぞれの考えや想いをシェアしあったりしました。
小さな画面の向こうには、
誰かが作った世界や、
自分には直接関係のない出来事が次々と流れてきます。
気付けば時間が過ぎ、
本当は味わいたかった景色を見ないまま、
一日が終わってしまうこともある。
それはスマートフォンだけではなく、
毎日の暮らしの中にも、
きっとあることなのだと思います。
そんなことに気付かせてくれたのは、
私ではなく、コビトさんたちでした。
私はこれまで、子どもたちに何を伝えられるだろう、
と考えることの方が多かったように思います。
けれど、この夏は少し違いそうです。
一緒に考え、一緒に試し、一緒に気付く。
教える人と教わる人。
その境界線は、思っていたよりもずっと曖昧で、
お互いが先生になれる時間があるのだと感じました。
「〜だからできない。」
そんな言葉を、私たちはつい口にしたり、耳にしたりします。
もちろん、思い通りにならないこともあります。
予定が変わる日もあれば、
諦めなければならないことだってあります。
けれど、この夏、私が見たいのは、
その反対側にある景色でした。
「〜だからこそ」生まれる景色。
「〜だからこそ」気づけること。
「〜だからこそ」出会える学び。
ほんの少し視点を変えるだけで、
「できない」と思っていたものが、
新しい可能性へと姿を変えていく。
縛られていると思っていたものは、
見方を変えれば、
自分だけの景色を広げてくれるきっかけになるのかもしれません。
そして、この夏は、その景色をもう少し広げてみたいと思っています。
私にとって、その景色を見せてくれたのは、
コビトさんたちでした。
今年の夏休みは、コビトさんたちとの5日間のコラボイベントや、
コビトさんたちだけで子どもマルシェに挑戦する機会も待っています。
きっと、うまくいくことばかりではありません。
それでも、その時々に目の前の景色を見つめ、
自分たちで考え、一歩ずつ進んでいく。
その時間そのものが、
この夏だけの宝物になるような気がしています。
そんな我が家らしい夏休みが、
誰かにとっても、
「こんな夏の過ごし方もあるんだ」と思える、
小さなきっかけになれたら嬉しいです。
夏休み中のイベントについての詳細は、
後日、改めてお知らせさせていただきます。

夏休みの始まりに、清里の清らかな涼しさの中、駅の待合所という新しい景色の中で、コビトさんたちと共に過ごさせていただきました。
コビトさんたちの情報は、Instagramからコビトさん達によって発信されます。
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Instagram→@ikoyo_koyo
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