「冬の扉」
白い息が、
空にほどけていく。
音のない朝。
大地は眠りながら、
次の春のために
静かに息をしている。
凍える指先の中に、
かすかな温もりが宿っていた。
それは、巡ってきた光が
まだ、
消えていないという合図。
祈りとは、
何かを願うことではなく、
“いま”をそのまま
受け入れる光のカタチ。
そして、
雪の下でまた――
新しい芽が、
静かに目を覚ます。
それは、
終わりではなく、
春への祈りのはじまり。
どうか、
あなたの中の小さな光も、
凍りつかずに、
静かに息づいていますように…。

∗atelier eni 110∗
