「光を追いかけて」
― 影と寄り添う、私の今―
静けさのなかで
静かになった時間の中で、
私はもう一度、
光を探しはじめました。
何かを掴もうとしていた手は、
決して得意ではないけれど
カメラを掴んでいました。
いつもの日常には、
とても美しい光が
色や形を変えて
差し込んでいました。
優しい日差しや、
揺れる木漏れ日、
反射する輝き…
朝の端に。
午後の隅に。
壁や床や、
まだ慣れない家具の上に。
新しい家の中を渡りながら、
私はその行方を
追いかけていました。
相棒を失って
長く寄り添ってくれたカメラが壊れたのは、
ちょうどそんな頃でした。
10年分の景色を見てきたレンズが、
静かに息を止めたのです。
少しだけ胸の奥が空いたけれど、
また新しい相棒と出会うことにしました。
けれど、
シャッターを押しても、
どこか”∗atelier eni∗の写真”に
なりませんでした。
詳しくないから
その理由が分からなくて、
光の射す場所を探しました。
光と影の呼吸
朝は、窓の左側に。
午後は、壁の隅に。
夕暮れには、ドアの隙間に。
時間の流れが、
まるで呼吸のように
部屋を満たしていました。
私はその呼吸を、
ひとつひとつ確かめながら
シャッターを切りました。
∗atelier eni∗の世界は、
光と影のあいだに生きている。
どちらかだけでは描けないから、
私は両方を写したかったのです。
今を写すということ
影があるから、光が輪郭を持つ。
光があるから、影が優しく見える。
その境界を見つめることが、
今の私の“制作”になっていきました。
静けさの中で、
光を追いかけている。
それは、
未来を探すことではなく、
今この瞬間を見つめ直すこと。
カメラの奥で、
小さな粒のような光が跳ねた。
風になびくカーテンが生み出す
偶然のかげり…。
その一瞬の揺らぎを、
光と影の織り成す偶然を、
切り取りたい。
それが、
∗atelier eni∗の世界だと
改めて気づきました。
そして、
当たり前のいつもの日常や
自然の巡り。
そんな、
今×∗atelier eni∗を
楽しんでいこうと思えたのです。
今ココに
あなたは、
いまこの瞬間の光を、
ちゃんと見つめられていますか。
過去でもなく、
まだ来ない未来でもなく、
“今ココ”に落ちている小さな光を。
∗atelier eni∗の草花は、
そんな「今」を
そっと手に取れるカタチで
仕立てています。
もしよければ、
あなたの今日に寄り添うひとつを、
こちらで探してみてください。
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∗atelier eni 93∗
