「黒の花、芽吹く」
―深い夜の庭で―
闇の続き
あの頃、
私はまだ闇の中にいた。
嵐は過ぎたようで、
まだ地面の奥では
ざわめいていた。
形をなくした日々の破片を
拾い集めながら、
答えのない問いを、
何度も、何度も繰り返していた。
針の音
針と糸を手にしていたのは、
私自身を繋ぎとめるためではなく、
この世界のどこかに
証を残したかったから…
それだけが、
夜の底で灯る
小さな光でした。
芽吹き
静かな日々の中で、
∗atelier eni∗ の針を
動かしはじめました。
決意というより、
祈りのような始まり。
“これでいい”とは言えなくても、
“これしかない”と思える
確かな一歩だったのです。
痛みは今も消えない。
けれど、
その痛みの奥で、
何かがゆっくりと
芽を伸ばしていました。
見えない闇の土の中で、
誰にも知られず、
黒の花が小さく芽吹いたのです。
祈りの継承
もし今、あなたが
何かを失い、
立ち止まっているのなら――
どうか焦らず、
深い呼吸をしていてください。
闇の中にも、
芽吹きを待つ種があります。
痛みも涙も、
やがてその種を包む
優しい雨になる。
そしてきっと、
いつかその手のひらにも、
小さな花が
静かに開く日が来る。
その時、あなたの光は、
もう誰のものでもなく、
あなただけの祈りとして、
この世界に息づいているはずです。
闇の中に芽吹く花は、
唯一無二。
それは、
その人にしか咲かせられない
唯一の美しさ。
だから、
どうかその花の咲く日を
信じていてほしいのです。
∗atelier eni∗の庭に咲く草花も
よろしければ
そっと覗きにきてください。
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∗atelier eni 75∗

