「Roseni」
―闇に咲く祈り ―

静けさの中で
夜明けと夜のあわいに、
一輪の花が咲いています。
やわらかなピンクの花弁に、
淡い光が溶け込み、
息をするたびに揺らめくよう。
その花の名は、
Roseni(ローゼニ)。
まるで
“美女と野獣”の物語に出てくる
薔薇のように、
時間の流れをそっと閉じ込めた、
祈りの花。
ただ一つ違うのは、
トゲがないということ…
傷つけることよりも、
包み込むことを選んだ薔薇。
静寂の中で、
やさしさのカタチを灯しています。
闇を知る色

一輪挿しに咲くRoseni
重ねた糸は、
くすみを帯びたローズピンク。
淡く、深く、
少しだけ影を抱いて…
光を吸い込みながらも、
内側からそっと滲むように輝く。
その色は、
悲しみではなく“余韻”の色。
誰かの心の奥で、
忘れられずに息づく
温もりを映しています。
葉には細いワイヤーを通し、
静かに支えるようにして、
柔らかな曲線を描きました。
閉じ込められた祈り

瓶の中に咲く Roseni。
その姿は、
時の流れから
そっと切り離されたようで、
儚さと永遠が寄り添う、
美しい矛盾を抱えています。
“枯れない花”として生まれ、
誰かの記憶とともに、
静かに呼吸を続けています。
触れられない距離で、
それでも確かに
“生きている”花。
瓶という小さな世界で、
Roseni は
光を待つように佇みながら、
ほんの少しだけ
外の空気を
夢見ているのかもしれません。
だから、どうか――
あなたの手で、
瓶のふたを開けて…
光のそばに、
Roseni を咲かせてください。
その姿は、
まるで祈りの化身のよう…
誰かのそばで、
そっと咲きたいという、
静かな願いのカタチ。
光の記憶

瓶の中に射し込む
一筋の光が、
花びらの縁を照らすとき、
Roseni は
微笑むように見えます。
それは、
闇に光を見つけるための
小さな祈り。
悲しみを拒まず、
抱きしめながら、
やわらかに光へと変えていく――。
そんな
∗atelier eni∗ の花たちの在り方を、
この一輪が、
静かに語りかけてくれます。

裏側まで美しく

淡い橙を纏うRoseni。
∗atelier eni 46∗

