「植物のように」
― 傷のあとに咲く、やさしさ ―
植物が教えてくれること
植物は、
言葉を持たないけれど、
いつも大切なことを教えてくれます。
強い風に倒れても、
また陽の方へ伸びる。
踏まれても、
誰かの足元で小さな花を咲かせる。
痛みを知っているからこそ、
その葉はより深く、
やさしい緑をたたえるのかもしれません。
癒やしのそばにあるもの
私はそんな植物たちに、
ずっと憧れています。
なかでも、ハーブが好きです。
素朴な見た目なのに、
心を落ち着かせる香りを放ち、
彩りを添え、
癒やしや効能を与えてくれる。
まるで、
傷を知るからこそ人を包みこむような、
小さな薬のような存在。
ハーブのような花を
∗atelier eni∗ の花たちも、
そんなハーブのようでありたいと思っています。
見た目だけではなく、
誰かの心を少し軽くしたり、
勇気や希望の香りを
そっと届けたりできるような——。
傷にそっと手を添えるように、
その人の静かな呼吸に
寄り添える存在でありたい…
そんな風に願いを込めています。
私のお手本
私の中の
“お手本”も“ライバル”も、
いつだって植物です。
雑草のように、
誰に見られなくても強く、
そしてクローバーのように、
痛みを光に変えて、
誰かの幸せをそっと結べるように。
根を張るように…
静かに根を張り、
光と影のどちらも抱きしめながら、
今日も小さな祈りを咲かせています。

∗atelier eni 28∗

