「糸の奥に眠る、あなたと紡ぐ物語」

― 長い時間が育む、立体刺繍の輝き―

物語を書き留める時間

∗atelier eni∗の作品には、
誰も知らない物語が、
ひと針ひと針に静かに
書き留められています。

それはインクではなく、
針と糸で綴られる光と影の記録。

まだこの世界に存在しなかった色や形、
光の佇まいを探りながら、
私はそっと生み出していきます。

針を持つ手の先には、
心の奥で息づく想いが絡まり、
過去の記憶や夢の残り香が、
静かに作品の中へと流れ込んでいきます。

時が織りなす息吹

一つの作品に費やされる時間は、
少なくとも十数時間。
大きなものになると、
三十時間を超えることもあります。

小さなアトリエの中で、
呼吸を合わせるように針を進める時間。
迷いながらも、
一針一針に願いを重ね、想いを紡ぐ。

糸の奥に刻まれた時間は、
やがて作品に深い息吹を宿し、
静かに、しかし確かに光り始めます。

あなたと共に咲く物語

そうして生まれた花は、
アトリエを離れたその日から、
“私の作品”ではなく “あなたの物語”として
歩き始めます。

耳元で揺れる角度、
胸元に添える位置、
鏡の前でそっと整えるその仕草。
そのひとつひとつが、
花の表情を少しずつ変えていきます。

ワイヤーをふんわりと曲げてみたり、
茎の角度をそっと変えてみたり、
光の当たる場所を選んでみたり――

∗atelier eni∗の立体刺繍は、
手にしてくださった方の
お好きなニュアンスで
自由に“咲き方”を変えられるように仕立てています。

同じ花でも、
ある日は凛とした横顔で、
ある日はやわらかな影をまとって。
季節や装い、気分に寄り添いながら、
少しずつ“あなたらしい咲き方”を
覚えていく。

それは、
私の中だけでは決して完成しない物語。
針と糸で紡いだ時間に、
あなたの日々の呼吸が重なることで、
ようやくひとつの景色になっていきます。

自由と唯一無二の約束

その日の光や気分によって姿を変え、
身につける方だけの物語を紡ぐアクセサリー。
世界にひとつ、
一針一会の存在。

私の紡いだ時間と想いが、
あなたの手の中で、
今日も静かに、
そして優しく咲き続けますように…