「揺らぎの茎」
―光を探す途中で―
静かな揺らぎ
いくつものマルシェに誘われて、
∗atelier eni∗は
確かに動き出していました。
誰かの手の中で花が咲き、
光を浴びるたびに
少しずつ輪郭を得ていく…
けれど私は、
どこか遠くで
その光景を眺めているようでした。
現実の地面はまだやわらかく、
足を置くたびに沈んでいくようで、
どこに立てばいいのか
分からなかったのです。
茎のように揺れながら
暮らしは静かに形を変えていきました。
3人の子どもたちとの
4人の生活。
消えていくもの、
増えていくもの、
その両方の中で私はただ、
折れないように、
しなやかに揺れていました。
まるで茎のように…
根に支えられながらも、
まだ空へ伸びきれず、
風の中で方向を探しているように…
光を探す途中で
∗atelier eni∗の世界は
広がり続けていました。
それが、
私の中で唯一確かな“呼吸”だった。
けれど、
光を追いかけるほど、
影は濃くなっていく…
この頃の私は、
現実と夢のちょうど真ん中で、
心の置き場を
探していたのかもしれません。
まだ見えない空へ
風に揺れる一本の茎。
それでも倒れず、
静かに立っている。
まだ花は咲かないけれど、
その内側で、
確かに“息づき”ははじまっていました。

∗atelier eni 65∗
