「揺らぎという美しさ」
―矛盾の上に咲く―
光と影のあいだで
完全を求めていた頃、
影は欠けた部分だと思っていた。
整わないものは未完成で、
揺れる心は弱さの証のように感じていた。
けれど今は知っています。
光と影は敵ではなく、
そっと寄り添いながら
世界をやさしく染めていくものだと。
どちらかだけでは生まれない色が、
確かにこの世界にはあるのだと。
狭間を歩く
理想と現実の狭間で、
何度も立ち止まり、
それでも花を咲かせてきました。
迷いながらでも、
戻りながらでも、
歩みをやめなかった日々。
小さな覚悟と大きな決意で、
ただひとつの想いを抱いて歩いてきました。
凍える夜に、
それでも小さな灯を絶やさずに。
揺れながら守ってきたその灯は、
今も胸の奥で静かに揺れています。
揺らぎの美学
私の世界の美しさとは、
整うことではなく、
矛盾の中で息づく
“ゆらめき”のカタチ。
完璧でなくていい。
線が少し滲んでも、
輪郭が揺れてもいい。
滲みや揺らぎがあるからこそ、
そこに光が宿る。
触れたときにやさしさが残るのは、
きっとその不確かさの中に
体温があるからなのだと思います。
矛盾の上に咲く
踏み出すたびに揺れ、
立ち止まるたびに満ちていく。
その揺らぎの中で、
花は自分の輪郭を思い出していく。
真っ直ぐに咲くだけが花ではなく、
風に揺れながら
形を変えていく姿にも、
確かな命の強さが宿っている。
今日もまた、
∗atelier eni∗ の花は、
静かに
矛盾の上で咲いています。
やさしい春へ
――もしあなたの中にも、
いま小さな揺らぎがあるのなら、
どうかその光を抱きしめて。
揺れているということは、
まだ心が生きている証だから。
その揺らぎの奥にも、
確かな春が息づいています。
∗atelier eni∗ の世界に咲く
草花たちを摘みとって、
小さな花束にして――
あなたへ、そっとお届けしたい。

∗atelier eni 125∗
