「手しごとの深み」
― 一輪の花を手のひらに ―
花の価値とは
花の価値は、
咲いた瞬間の華やかさだけではなく、
誰かの心にふわりと根づき、
そっと寄り添い続けること。
時にまだ形もない種を
蒔くこともあるかもしれません。
∗atelier eni∗ の立体刺繍の花は、
ひとつ仕上がるまでに
とても長い時間が静かに流れています。
焦らず、急がず、
その花だけが持つ輪郭を探るように、
針を進めていくのです。
その長い時間の中で、
光の粒や影の揺らぎ、心の余白までもが
小さな布の世界に沈殿していきます。
気づけば、一輪の中に
「あなたのための物語」が
そっと息づき始めるのです。
手しごとが宿す唯一無二
同じ図案を縫っても、
二度と同じ花は咲きません。
糸の重なりの偶然、
光を受けたときの色のほどけ方、
その瞬間にしか生まれない影の滲み…
それらはすべて、
“手しごとだからこそ宿る、生きた表情”。
だからこそ、
世界でたったひとつしかない花として、
誰かの胸元や心の奥に
小さな灯りをともすことが
できるのだと思うのです。
感じる良さを大切に
「手頃でかわいい」花にも、
確かな良さがあります。
でも
∗atelier eni∗ が目指しているのは、
その少し奥にある
“感じる良さ”。
たとえば――
ふと心をあたためる火種のような、
静かに寄り添う灯りのような、
暮らしの影でそっと息づく存在。
だから私は、
時間を惜しまず、
花の声に耳を澄ませながら
針を進めます。
そのすべてが、
花の奥に「温度」として宿るから…
あなたの手のひらで咲く花
∗atelier eni∗ の花は、
持つ人によって咲き方が変わります。
その日の光、
気持ち、
纏う服、
歩く場所――
あなたの世界の中で、
その都度ちがう表情を見せてくれる
“小さな生き物”のような存在。
あなたの暮らしのどこかで、
そっと寄り添い、
ときに光となり、
ときに影を柔らかく抱きしめる…
そんな一輪でありたいと願っています。
祈りと問い、そして次の扉へ
どうかこの花が、
あなたの今日にそっと光をともしますように。
――いま、あなたが咲かせたい花は
どんな色をしていますか?
もしよければ、
∗atelier eni∗ の小さな花たちを
ゆっくり覗いてみてください。
あなたの手のひらで咲く一輪が
きっと見つかるはずです。
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じゅわっと滲む様に色を重ねて…
∗atelier eni 21∗

