「お陰様の祈り」
―陰に宿るひかり―
見えないぬくもり
今日という日があるのは、
見えない誰かの手が
支えてくれているから。
それを、“お陰様”という。
私がここに“在る”ということは、
ひとりでは成り立たない。
たとえ声が届かなくても、
どこかで見守ってくれている存在がいる。
その想いが、静かな光となって、
この世界をやさしく照らしている。
めぐりの根
花が咲くためには、
種があり、土があり、水があり、光がある。
そのどれか一つが欠けても、
私は“私らしく”咲けない。
種は、出会い。
いつか誰かが運んでくれた、
始まりのかけら。
土壌は、過去。
痛みも涙も、すべてを受け入れて、
静かに根を抱きしめてくれる場所。
水は、言葉。
誰かがかけてくれたひと言が、
乾いた心に沁みて、命を潤していく。
光は、導き。
時に眩しく、時にやさしく、
進むべき道をそっと照らしてくれる。
茎は、私の意志。
折れそうになっても、
また空を見上げようとする力。
そして葉は、絆。
それぞれの想いを受けとめ、
風に揺れながら互いの存在を知らせ合う。
どのひとつも、
欠けてはいけない。
すべてが揃って初めて、
私はこの世界で
“私”として咲けるのだと思う。
陰の中の光
“陰”とは、闇ではなく、
光が生まれる前に在る、
やさしい居場所。
形を持たない祈りが、
背中をそっと押してくれる。
その静かな力が、
いくつもの季節を越えて、
私の歩みをここまで導いてくれた。
お陰様で、
今の私がいる。
その“陰様”の中に、
かつての縁も、見えない手も、
今を支えてくれる人たちの想いも、
すべてが優しく溶け合っている。
祈りの花
光も影も、
どちらも“お陰様”の一部。
だから私は今日も針をとる。
∗atelier eni∗ の世界で、
その見えない縁を
一針ごとに縫いとめていく。
咲くために必要なものは、
手のひらの上ではなく、
心の奥深くにある。
静かな祈りのように、
そのすべてに“ありがとう”を込めて。
やさしい光が、
またひとつ、
陰から生まれていく。

eni-mori。
四つ葉×てんとう虫のハッピーモチーフをギュッと詰め込んだ、お守り紐のネックレス。
∗atelier eni 116∗

